食べなければ必然的に体重は減ります。小学生でもわかる簡単な引き算です。とはいえ人体はそんなに単純ではありません。都合よくお腹のたるみだけが引っ込むわけでもありません。断食ダイエットをすると、栄養バランスが崩れてしまい、かえって減量しづらい身体になる危険があります。
タンパク質が不足すると脂肪が燃焼できない
体脂肪の燃焼に必要なものは酵素です。酵素の主成分はタンパク質なので、日々タンパク質を摂取しないと、脂肪の分解が進まず、結果的に体脂肪は減りません。タンパク質が足りないと、痩せにくい身体になってしまうのです。
動物性タンパク質ならば赤肉、乳製品、魚介類、そして植物性タンパク質なら大豆などの豆製品を意識して食べましょう。タンパク質が不足すると筋肉量も減るので、スタイルも崩れてしまいます。
ビタミンも毎日摂らないといけません
酵素の働きを助ける、その名も補酵素(コエンザイム)と呼ばれる物質があります。その一部はビタミンが使われています。またビタミンCは体内の酸化を防ぐ働きがあります。つまりビタミンが不足すると、脂肪燃焼を含めた代謝がスムーズにできません。
中でもBやCなどの水溶性のビタミンは、溜め込むことができません。毎日の食事から摂取しないと、過剰な分は尿の中に紛れて排泄されます。サプリで補給する方法もありますが、吸収率の点で考えると食事で摂る方が効率的です。
脂肪が足りないとお肌がカサカサになる
脂肪イコールお腹のたるみ、そんなイメージもあります。とはいえ脂肪は身体の大切なパーツを作っています。例えばお肌に潤いがあるのは、適度な皮脂が分泌されているからです。個々の細胞にある膜は、脂肪から作られています。
脂肪が不足するとお肌がカサカサになります。細胞が壊れやすくなります。これが体調不良の原因でもあります。そのため不飽和脂肪酸を多く含んだ植物や魚介類由来の脂肪を適度に摂取することが推奨されています。
断食ダイエットは危険です
健康な身体を築く基本は、栄養バランスのとれた食事をすることです。日々失われていく栄養素やエネルギーを適宜補給することが不可欠です。断食ダイエットは危険です。食生活の改善こそ急ぎましょう。
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断食ダイエットをすると逆に身体は溜め込もうとします